第33話「任天堂と囲碁の不思議な関係」の巻
石野先生「薫ちゃん、何してるの?」
薫ちゃん「あっ、先生。ちょっと、Switchで遊んでたんですよ。先生が来たから、そろそろ勉強始めよっかな。」
石野先生「Switchかぁ・・・」
薫ちゃん「どうしたんですか先生、遠い目をしちゃって。」
石野先生「Switchといえば任天堂、任天堂といえば囲碁・・・」
薫ちゃん「先生が壊れちゃった!?」
石野先生「いやいや、大丈夫だから。ちょっと、任天堂と囲碁にまつわる都市伝説を思い出しちゃってね。」
薫ちゃん「都市伝説ですか?」
石野先生「そうなんだ。任天堂といえば、もちろんSwitchなんかのゲーム機が有名だけど、もともとはトランプや花札なんかのカードゲームを作っていた会社だっていうのは知ってるよね?」
薫ちゃん「あ、聞いたことがあります。今でも任天堂の花札とかありますもんね。」
石野先生「だからかどうか分からないけれど、囲碁や将棋なんかのボードゲームも販売しているんだよ。」
薫ちゃん「ホントだ、検索したらいっぱい出てくる。」
石野先生「以前は、任天堂が主催する子供囲碁大会もあったくらいなんだ。」
薫ちゃん「へぇ〜、すごい!」
石野先生「でもね、なぜか任天堂は囲碁のテレビゲームは発売していない。あまり売れないからといってしまえばそれまでなんだけれど、山内元社長は囲碁が大好きでアマ六段の腕前を持っていたそうだから、1回くらい囲碁のゲームを作ってくれてもよさそうなものだ。」
薫ちゃん「本当ですね。」
石野先生「正確にいえば1回だけ発売したことはあるんだけれど、通信対戦用のソフトで、ゲームと呼べるようなものではなかったからね。」
薫ちゃん「なんでなんだろ?マリオやポケモンが囲碁を教えてくれたら、子供たち絶対に喜ぶのになぁ。」
石野先生「それには、ある噂があってね・・・」
薫ちゃん「ゴクリ・・・」
石野先生「その山内社長のお達しで、任天堂社内には『山内社長に勝てるくらい強い囲碁ソフトでなければ発売してはいけない』というルールがあったらしいんだ。昔はコンピュータ囲碁がまだまだ弱くて、アマ六段に勝てるようなソフトの開発はどんなに頑張っても無理だったろうね。」
薫ちゃん「ええっ、社長ともあろうお方が、そんなムチャなこといってていいんですか?」
石野先生「いや、あくまでも噂だから。それに、昔のコンピュータの棋力だと、下手にコンピュータで囲碁を覚えてしまうとメチャクチャ筋が悪くなってしまう懸念もあった。噂が本当だとしても、そんなところを心配していたんじゃないかな。」
薫ちゃん「なるほど、囲碁を愛するがゆえの決断ってやつですね。」
石野先生「そうそう(笑)それに、現在ではアマ六段を超えるソフトの開発はそれほど難しくないだろうけれど、それでも囲碁ゲームを発売する気配はないから、やっぱりただの噂だったのかもしれないよ。」
薫ちゃん「噂は噂として、任天堂さんが本気で囲碁ゲームを作ったら、絶対に面白いものができますよね。」
石野先生「そうだね。色々なキャラクターを駆使して、子供たちに囲碁を広めて欲しいものだ。囲碁大会も復活させてくれたら、いうことなし!」
薫ちゃん「任天堂さ〜ん、頑張ってくださ〜い!」