薫ちゃんの徒然囲碁日記

囲碁に少しでも興味を持ってくれた方が、より囲碁を楽しめるような豆知識を紹介していきます。

第54話「囲碁用語を勝手に英訳してみた!」の巻

薫ちゃん「先生、NHK囲碁講座の6月号、読みました?」

石野先生「もちろん!」

薫ちゃん「黒嘉嘉さんの『黒嘉嘉の美しい形』に書かれていましたけど、『カケツギ』のことを英語で『tiger mouth(虎の口)』っていうんですね。」

石野先生「そうらしいね。こういう形で紹介されていたかな。」

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薫ちゃん「確かに、虎の口って感じですね。」

石野先生「僕は最初、虎を正面から見た形のことかと思ったんだけれど、ネットで調べてみると、大きな口を開けた虎を横から見たイメージらしいね。確かに、カケツギの形が虎の牙みたいだ。」

薫ちゃん「そうなんだ。だったら、『tiger fang(虎の牙)』のほうがカッコよくないですか?」

石野先生「お~、そうかもしれない。薫ちゃん、センスあるなぁ(笑)」

薫ちゃん「よしっ、じゃあ、囲碁用語を勝手にどんどん英語にしちゃいましょう!」

石野先生「ええっ、大丈夫・・・」

薫ちゃん「やっぱり、動物系でいくと『犬の顔』『馬の顔』でしょう。」

石野先生「調べてみると、『猫の顔』『麒麟の顔』っていうのもあるらしいよ。」

薫ちゃん「そのまま英語にすれば、それぞれ『cat face』『dog face』『hourse face』『giraffe face』になるかな。」

石野先生「どうやら、『dog face』と『hourse face』は、すでに使われているみたいだね。」

薫ちゃん「じゃあ、新しく『cat face(猫の顔)』と『giraffe face(キリンの顔)』が追加されましたね(どやっ)」

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石野先生「いいのかなぁ・・・」

薫ちゃん「どんどん行きましょう。先生、他に動物を使った囲碁用語は?」

石野先生「『狸の腹鼓(たぬきのはらつづみ)』っていうのがあるよ。こんな形の黒1~3が攻め合いに勝つ手筋なんだ。」

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薫ちゃん「私は聞いたことがないんですけど、まあいいです。これって、何で『狸』なんですかね?」

石野先生「さあ・・・何でだろうね。形かな?」

薫ちゃん「先生、狸って英語でなんて言うんですか?」

石野先生「ちょっと待ってね・・・残念、狸は欧米にはいないから、狸そのものを表わす英語はないみたいだよ。」

薫ちゃん「え~、それじゃ困ります。う~ん・・・動物・・・動物・・・そうだ、先生!この形、何となくゴリラが胸を叩いているように見えません?」

石野先生「えっ!?そういわれれば、何となく・・・」

薫ちゃん「よしっ、この形は『drumming gorilla(ドラミングするゴリラ)』でいこう!」

石野先生「『いこう!』って、そんな勝手に・・・」

薫ちゃん「はいっ、先生、次っ!」

石野先生「はい・・・じゃあ『イタチの腹ヅケ』でお願いします。こんな形だね。」

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薫ちゃん「これも、どこがイタチなのかさっぱり分かりません。」

石野先生「それは、僕も分からない(笑)ちなみに、イタチは英語で『weasel』だね。」

薫ちゃん「聞いたことない英語ですね。でもしょうがないから、『weasel's body touch(イタチのボディタッチ)』にしましょう。」

石野先生「これは、多少は雰囲気あるかもね。」

薫ちゃん「じゃあ次、もう動物じゃなくてもいいですよ。」

石野先生「じゃあ、『ツケ』つながりで『天狗の鼻ヅケ』はどう?こんな形なんだけど。」

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薫ちゃん「これは、分かりやすいですね。2目並んだ白石が、天狗の鼻みたい。」

石野先生「ただ、天狗は日本の妖怪だから、狸と同じく英語がないんじゃないかなぁ。」

薫ちゃん「ですよね・・・じゃあ、『Cyrano's nose touch(シラノの鼻にタッチ)』っていうのはどうですか?』

石野先生「『シラノ』って、誰のこと?」

薫ちゃん「『シラノ・ド・ベルジュラック』ですよ。知らないんですか?」

石野先生「なるほど、これなら英語圏の人たちにも通じるかもね。」

薫ちゃん「私って、もしかして翻訳家の才能があるのかも。将来は、囲碁の本を英語に訳す仕事をしようかな。」

石野先生「それは、さすがに調子に乗り過ぎじゃあ・・・」

薫ちゃん「えっ、何か言いましたか、先生?」

石野先生「何でもありません。」

薫ちゃん「よ〜し、そうと決まれば勉強だぁ〜」

石野先生「学校の・・・だよね?」

薫ちゃん「囲碁の勉強に決まってるじゃないですか。はいっ、先生、打ちますよ!」

石野先生「僕、なんの家庭教師だったかなぁ・・・」