第44話「囲碁AIを使ってみよう!」の巻
薫ちゃん「先生、私もようやく19路盤で対局できるようになってきました。」
石野先生「へぇ~、それはすごいね。誰かと対局しているの?」
薫ちゃん「まだ、コンピュータに相手をしてもらっている段階です。でも、そろそろ誰かと打ってみたいなぁとも思ってます。」
石野先生「うんうん、やっぱり囲碁の醍醐味は誰かと打ってみることだよね。コンピュータとの対局ももちろん面白いんだけれど、やっぱり無機質だし、人間を相手にするときのドキドキ感やプレッシャーを味わうことはできないからね。」
薫ちゃん「で、先生、ちょっと困ってるんですよ。」
石野先生「何だい、囲碁のことなら何でも相談に乗るよ。」
薫ちゃん「19路盤になるとあまりにも碁盤が広すぎて、最初のうちはどこに打っていいのか全く分からないんです。何かいい方法はありませんか?」
石野先生「そうなんだ・・・よしっ、ちょっと早いかもしれないけれど、今流行りの囲碁AIを使ってみますか!」
薫ちゃん「囲碁AIですか・・・私、パソコンとかそういうの超苦手なんですよね。それに、新しいソフトを買うお金もないし・・・」
石野先生「大丈夫だよ。今は簡単にアプリをインストールして使えるようになってきたし、無料でも十分すぎるくらいの強さのAIを手に入れることができるようにもなっているんだ。」
薫ちゃん「簡単でしかも無料だなんて、利用しない手はありませんよね。」
石野先生「じゃあ薫ちゃん、一番よく使う端末は何かな?パソコン?スマホ?」
薫ちゃん「もちろん、スマホですよ。パソコンなんて、最近はほとんど使ってませんから。」
石野先生「よし、じゃあスマホで簡単に使える囲碁AIを紹介しよう。といっても、囲碁AIはLeelaZero(リーラゼロ)のほぼ一択だから、正確にはこのLeelaZeroを使うためのアプリの紹介になるかな。」
薫ちゃん「難しいことをいってないで、早く教えてくださいよぉ。」
石野先生「まずは、Androidのアプリだ。Androidには、いくつか囲碁AIのアプリがあるんだけれど、僕の知る限り一番簡単に使えるのは、この『LazyBaduk』だね。」
https://play.google.com/store/apps/details?id=net.inclem.lazybaduk
薫ちゃん「『LazyBaduk』・・・つまり、『怠け者の囲碁』ってことですね。」
石野先生「そう、このアプリは面倒なことが苦手な怠け者にぴったりのアプリだよ。とにかく、GooglePlayからダウンロードしてインストールしさえすれば、すぐに囲碁AIを楽しむことができるんだ。まぁ、作者はそういう意図で『Lazy』と名付けたんじゃないとは思うけどね。」
薫ちゃん「早速、インストールしてみましたよ。どれどれ・・・あ、なんか盤面に数字が出てきた。」
石野先生「その数字が、そこに打った時の勝利確立を示しているんだ。当然ながら、数字が大きいほうが勝率が高い良い手ということになるよ。」
薫ちゃん「なるほど、これを使えば、自分がどう打てばいいかわからない場面でも、答えを見つけることができるわけですね。」
石野先生「念のために行っておくけれど、誰かとネット碁を打つときにこのAIを使うのは厳禁だ。あくまでも、対局が終わってからの反省と勉強のために使うこと!」
薫ちゃん「は~い。」
石野先生「よしっ、じゃあiPhoneのアプリも紹介しておこうか。」
薫ちゃん「Androidと同じアプリはないんですか?」
石野先生「iPhoneはねぇ、残念ながらAndroidに比べると囲碁関係のアプリが少なくてね。囲碁AIのアプリも有料のものになっちゃうんだ。」
薫ちゃん「『囲碁の師匠』ですか。何だかカッコいい名前ですね。」
石野先生「開発したのは、日本の方みたいだね。このアプリは、残念ながら無料ではなくて、1,200円で販売されている。」
薫ちゃん「1,200円って、そんなに高いわけじゃないですよね。」
石野先生「うん、アプリの価値を考えれば、これくらいは出してもいいんじゃないかな。実際、僕も自分のiPadにはインストールしているからね。」
薫ちゃん「じゃあ、先生はAndroidとiPadの両方を使っているってことですか。」
石野先生「まあ、その場の状況によってね。」
薫ちゃん「私はスマホがメインなんですけど、中にはパソコンをメインで使っている人もいますよね。そんな人におすすめなアプリはあるんですか?」
石野先生「パソコンになるとたくさんの選択肢があるんだけれど、ある程度はパソコンの知識がないと導入できないものが多くてね。でも、そんな中で、アプリをインストールだけで使えちゃう優れものが、株式会社ネット囲碁学園が提供してくれている『ネット囲碁学園システム』だ。」
薫ちゃん「なんだか、仰々しい名前ですね。」
石野先生「もともとは、ネット対局やネットでの囲碁指導なんかのために作られたアプリケーションだからね。その膨大な機能の一部で、囲碁AIを使うことができるんだ。」
薫ちゃん「インストールが難しいんじゃないんですか?」
石野先生「これが、メチャクチャ簡単なんだよ。画面の指示に従って、アプリをインストールするだけなんだ。」
薫ちゃん「ほかにも色々な機能があるんですね。」
石野先生「うん、プロ棋士の三村智保(みむらともやす)さんが監修して作り上げたアプリらしくてね、囲碁を楽しむためのあらゆる機能を持っているといってもいいくらいの出来栄えだ。こんな素晴らしいアプリのほとんどの機能を無料で提供してくれるネット囲碁学園さんは、本当に素晴らしい会社だよね。」
薫ちゃん「きっと、社長さんが囲碁大好きなんでしょうね。」
石野先生「うん、ホームページでは社長さんがその熱い思いを語ってくれていたよ。」
薫ちゃん「じゃあ、私たちもその思いにこたえないといけませんね。」
石野先生「うん、そうだね。」
薫ちゃん「よ~し、私もこの囲碁AIで勉強して、いつかAIよりも強くなってやるぞ~。」
石野先生「その意気だよ、薫ちゃん。」