薫ちゃんの徒然囲碁日記

囲碁に少しでも興味を持ってくれた方が、より囲碁を楽しめるような豆知識を紹介していきます。

第30話「囲碁界の酒豪は誰だ?」の巻

薫ちゃん「先生、今日は何だか元気がないですね。具合でも悪いんですか?」

石野先生「ああ、やっぱり分かっちゃう?実は昨日、囲碁部の新歓コンパだったんだけれど、ちょっと飲みすぎちゃって・・・」

薫ちゃん「何だ、二日酔いですか。」

石野先生「何だとはなんだ(笑)二日酔いの辛さは、未成年の薫ちゃんには分からないだろうな〜。」

薫ちゃん「はいはい、もちろん分かりませんし、分かりたくもありませんから。」

石野先生「ううっ、今日の薫ちゃん、なんだか冷たい(泣)」

薫ちゃん「お酒といえば、囲碁界にも先生みたいな呑んべえの方はいらっしゃるんですか。」

石野先生「もちろんだよ。囲碁界の酒豪の皆さんに比べたら、僕なんて赤ん坊みたいなもんだ。」

薫ちゃん「そこまで言いますか(笑)」

石野先生「よし、囲碁界の酒豪伝説を調べてみよう。」

薫ちゃん「調べる・・・『もちろん』なんていいながら、知ってるんじゃないんですね。」

石野先生「気にしない、気にしない。こんな時には、Google検索でっと・・・おっ、最初に出てくるのは、やっぱり万波奈穂(まんなみなお)先生だね。」

薫ちゃん「えっ、女性なんですね。」

石野先生「万波先生のお酒好きは有名でね、『おんな酒場放浪記』という番組にも出演していたくらいなんだよ。」


飲み比べは無敗 女流棋士・万波奈穂さんの底なし酒豪伝説|日刊ゲンダイDIGITAL

薫ちゃん「こんな記事ができちゃうなんて、よほどの酒豪なんですね。」

石野先生「記事によると『体調がいい日は無限に飲めちゃう』そうだから、まさに底なし、囲碁界のブラックホールだね。」

薫ちゃん「万波さんって、最近結婚されたんですよね?」

石野先生「うん、お相手はプロ棋士伊田篤史(いだあつし)先生だ。」

薫ちゃん「伊田さんも酒豪なんでしょうか。」

石野先生「どうだろう、あまり聞いたことがないなぁ。『7大タイトルを獲るまでは禁酒してた』って噂もあるから、嫌いではないんだろうけどね。」

薫ちゃん「ご夫婦でお酒を楽しまれているかもしれませんね。」

石野先生「さて、次に出てくるのは、やっぱり藤沢秀行(ふじさわひでゆき)先生だ。」

薫ちゃん「藤沢里菜(ふじさわりな)さんのおじいちゃんですね。」

石野先生「秀行(しゅうこう)先生のお酒に関するエピソードは、数限りないね。僕でも、片手じゃ足りないくらいの逸話を知っているもの。」

薫ちゃん「そんなに有名な酒豪だったんですか。」

石野先生「う〜ん、秀行先生の場合は、失礼ながら、酒豪というよりもアル中といったほうが正しかったのかもね。タイトル戦の間はお酒を断っていたって話もあるけれど、その時には幻覚を見たりして大変だったらしいよ。」

薫ちゃん「幻覚・・・それって完全な・・・」

石野先生「そうだね。でもね、秀行先生は本当に皆から愛されていたんだ。先生を尊敬する棋士は大勢いたし、豪快な棋風はアマチュアにも人気があった。お酒のことはあまり褒められたことではないけれど、先生の芸を生み出す原動力でもあったんじゃないかな。」

薫ちゃん「芸のためなら、ですか。」

石野先生「秀行先生の奥様は、大分苦労されたみたいだけどね。」

薫ちゃん「そうですよ。お酒を飲むのはいいけれど、周りに迷惑をかけちゃだめですよ、

先生。」

石野先生「えっ、僕が何か迷惑なことした?」

薫ちゃん「話している間、ずっとお酒臭かったです。」

石野先生「おっとぉ、それは気が付きませんでした(笑)」