薫ちゃんの徒然囲碁日記

囲碁に少しでも興味を持ってくれた方が、より囲碁を楽しめるような豆知識を紹介していきます。

第5話「プロ棋士はステキな人ばかり」の巻

石野先生「薫ちゃん、この前、ドラマ『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』に藤沢里菜さんが出演していた話はしたよね?」

薫ちゃん「はい、とってもキレイな方でしたよね。」

石野先生「安藤和繁(あんどうかずしげ)先生というプロ棋士のツイートで知ったんだけどね、あのシーンで主人公のまわりで対局していた人たち、実は全員プロ棋士だったんだって。」

薫ちゃん「そうなんだ!私はもちろん気付きませんけど、先生にも分からなかったなんて。」

石野先生「いやぁ、里菜ちゃんばかりに目が行ってしまって、不覚だったよ(笑)事前の告知なんかも、一切なかったからね。」

薫ちゃん「安藤さんって人、よく気付きましたね。」

石野先生「ツイートしてくれた安藤先生は、奥様の中島美絵子(なかじまみえこ)先生が出演されていたから、放送前からこのことを知っていたんじゃないかな。録画したドラマを見返してみたけれど、里菜ちゃん以外は小さいしぼやけているしで、普通の人は気付かないって。」

薫ちゃん「でも、ものすごいサプライズ演出ですね。」

石野先生「うん、囲碁ファンにとっては感涙ものだよ。」

薫ちゃん「他にはどんな人が出演してたんですか?」

石野先生「まずは、失礼ながら最年長の吉原由香里(よしはらゆかり)先生だ。マンガ『ヒカルの碁』の監修を務めたことで有名だね。」

薫ちゃん「『ヒカルの碁』、聞いたことあります!読んだことはないけど・・・」

石野先生「絶対に面白いから、読んでみて。ところで、吉原先生は、プロデビュー前から超絶美人棋士として有名でね。」

薫ちゃん「へ〜、どれどれ・・・(Google検索中)・・・ホントだ!」

石野先生「だから、テレビのCMにも出演したことがあるんだよ。スズキのアルトCMだったかな。」

薫ちゃん「マンガといいCMといい、囲碁の普及にずいぶん貢献されてますよね。」

石野先生「うん、今でもいろいろなイベントに引っ張りだこだ。」

薫ちゃん「他には?」

石野先生「甲田明子(こうだあきこ)先生は、タイトル戦での目立った活躍はないけれど、普及にはとても熱心で、分かりやすい指導には定評があるらしいよ。」

薫ちゃん「普及・・・それもお仕事なんですか?」

石野先生「プロ棋士の全員がタイトルを狙えるわけではないからね、そこは厳しい実力の世界だ。でも、囲碁の普及もプロ棋士の立派な仕事だよ。ファンのいないプロの世界なんて、ありえないからね。」

薫ちゃん「そういう意味では、女性のほうが普及には向いてますよね。」

石野先生「金子真希(かねこまき)さんや、茂呂有紗(もろありさ)さんは、他の女性棋士と協力して、先日『女流棋士フォトブック』という女性棋士の写真集を出版したんだよ。イベントも積極的に開催しているし、囲碁を普及させようと本当に頑張っているよね。」

薫ちゃん「皆さんまだ若いのに、すごいですね。」

石野先生「金子さんは、イラストが得意らしくてね。フォトブックに書かれているみんなの似顔絵は、金子さんが描いたイラストなんだって。」

薫ちゃん「わ~、このイラスト、かわいいですね。」

石野先生「うん、囲碁の才能だけでなく画才もあるなんて、すごいよね。」

薫ちゃん「あと1人は・・・」

石野先生「三村芳織(みむらかおり)さんだね。プロ棋士三村智保(みむらともやす)先生の奥様だ。」

薫ちゃん「結構、棋士同士の夫婦って多いんですね。」

石野先生「さらに、三村さんは旧姓向井さんといってね、姉妹3人が全員プロ棋士で、向井三姉妹といえば有名だったんだよ。」

薫ちゃん「え~、3人共ですか!?」

石野先生「うん、長女の三村芳織さん、次女の長島梢恵(ながしまこずえ)さん、三女の向井千瑛(むかいちあき)さんの3姉妹だ。ちなみに、三村さんの師匠は本田幸子(ほんださちこ)先生なんだけれど、本田先生も3姉妹全員がプロ棋士だったりするんだよ。長女の杉内寿子(すぎうちかずこ)先生は昭和2年生まれの92歳、現役のプロ棋士の中では最年長になる。」

薫ちゃん「92歳で現役のプロ!」

石野先生「以前に仲邑菫ちゃんと対局した時の年齢差は、82歳だったんだって。」

薫ちゃん「子供からお年寄りまで、真剣勝負ができる世界なんですね。もっと愛好者が増えてもよさそうな気もするけど・・・」

石野先生「そうそう、僕が薫ちゃんに囲碁を覚えてもらいたいのも、普及活動のひとつだよ。」

薫ちゃん「その割には、なかなかルールを教えてくれませんけど?」

石野先生「あ・・・ごめんごめん、プロ棋士の話で盛り上がっちゃったね。じゃあ、次回はいよいよ囲碁の覚え方を教えてあげるよ。」

薫ちゃん「はい!」